【気象観測室】那須農場・名栗植林地の露場を気象庁に登録/環境文化創造センター - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

【気象観測室】那須農場・名栗植林地の露場を気象庁に登録/環境文化創造センター - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

環境文化創造センター

【気象観測室】那須農場・名栗植林地の露場を気象庁に登録

2022年8月28日

環境文化創造センターでは、自由学園の農場・植林地を含む「キャンパス」を教育・研究フィールドとして全学的に活用できるよう、その基礎情報としての水文・気象観測データの安定的な取得を目指して、ハード・ソフト両面の体制整備を推進しています。現在は最高学部の学生有志が参加する「水文・気象観測室」がその一端を担っています。

既報の通り、直近では那須農場(栃木県那須塩原市)と名栗植林地(埼玉県飯能市)の整備を進め、6〜7月にかけて気象庁の検定を受けた「転倒ます型雨量計」をそれぞれ設置しました。機器は学園と共同研究協定を締結しているフィールドプロ社にシステムの仕様に合わせたものを特注しました。

那須農場への設置はこちら
名栗植林地への設置はこちら

雨量計の新設に際し、7月中旬から下旬にかけて、気象業務法に基づき管轄の気象庁気象台に「気象観測施設設置届出」を行いました。那須農場については「自由学園那須農場露場」として宇都宮地方気象台に届出を行い、7月27日に受理されました。「自由学園名栗植林地」については、熊谷地方気象台に届出を行い、7月25日に受理されました。
気象観測及びデータを公表するためには、気象観測を定められた方法で行うこと、精度が保証された機器で行うこと、並びに施設を設置したことを気象庁に届け出ること、以上の3つが「気象業務法」により義務付けられています。通常、教育・研究目的である場合はこの限りではありませんが、地域防災等、今後の幅広いデータ活用を見越し、基準となる地点・項目については気象庁検定を受けた機器を導入しています。南沢キャンパス屋上露場の7項目(気温・相対湿度・降水量・風向・風速・気圧・日射量)、地上露場の1項目(降水量)はこれに該当します。

今回、南沢キャンパスへの設置時に届出を行ったノウハウを活かし、必要書類の作成と気象台とのやりとりは気象観測室の学生が担当しました。
また那須農場での気象観測は開場の翌年から始まり1998年末頃まで続けられました。中央気象台(気象庁の前身)の観測所として指定された時期もあり、当時、宇都宮気象台からも指導を受けたことが記録されています。

今後はデータの継続的な取得を第一に、教育・研究をはじめ、地域防災など様々な分野にデータを活用して行きます。

 

名栗植林地の雨量計

 

那須農場露場の雨量計

 

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文・写真:吉川慎平(環境文化創造センター長・最高学部教員)

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