【気象観測室】2022年度も大芝生での体操発表に向けて地下水位情報を共有する/環境文化創造センター - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

【気象観測室】2022年度も大芝生での体操発表に向けて地下水位情報を共有する/環境文化創造センター - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

環境文化創造センター

【気象観測室】2022年度も大芝生での体操発表に向けて地下水位情報を共有する

2022年10月17日

最高学部のフィールドサイエンスゼミでは、2018年度から南沢キャンパスの低地部(新天地・大芝生・テニスコート)の地下水流動について調査・研究を行なっています。キャンパスの低地部は元来地下水が集まる環境にあり、大芝生では芝生面から僅か1m下に地下水の水面があります(地点、季節により変動)。近年の豪雨や連続降雨時には土壌中に浸透した雨水により地下水位が上昇し、芝生面から湧き出した場合(自噴状態)、一部が浸水するようになりました。2019年度の体操会は台風19号の影響で、直前に300mm近い降雨があり、当日は晴れましたが地下水が自噴した影響で芝生のコンディションが整わず、結果として中止となりました。こうした状況を受け、環境文化創造センターの支援と女子部の協力のもと、大芝生の周囲12箇所に観測井を設置し通年でモニタリング調査を行っています。

 

10月7日、雨の中地下水位を観測する気象観測室の学生

 

大芝生・旗竿下の観測井の水位を測る

 

今年度も、2021年度に発足した最高学部生による「自由学園水文・気象観測室」が観測を継承し、10月8日の体操発表の日に向けてその結果を全校に発信することにしました。直近では9月22日、27日、29日、10月4日、7日、8日に計6回の観測を行い、全教職員向けに9月30日に第一報、10月7日に第二報、8日に第三報としてメール配信しました。最高学部生にはSNSのグループを使い、9月30日、10月7日と8日に気象観測室の学生から共有しました。今回は直前に大雨がなかったため、地下水上昇による芝生のコンディションへの影響はあまり心配されない状況でしたが、前日の7日は雨の1日となったため、芝生表面の水溜りの状況が懸念されました。そのため当日も、朝6:00に大芝生で行われる学園長と教員による開催可否の決定に資すべく早朝に調査を行いました。その結果、水溜りもほとんど解消し、地下水上昇の点からも問題がないことを報告し、無事開催が決定しました。
また学内からは芝生面の水を拭き取ることは有効かという問い合わせをもらい、「地下水が湧いてくることはなく、一定程度効果があるのではないか」と回答をすることができました。実際、生徒による芝生面の水の拭き取りが当日の朝に行われました。詳しくはこちら
また最高学部のInstagramにおいて当日の様子の発信の際には、当該時刻の南沢キャンパスの気温や湿度、風速、気圧などの気象データを情報提供することも試みました。

 

共有した地下水位状況の資料

 

当日朝、地下水位の状況を高橋学園長に報告

 

このような情報共有の体制は、今回で3年目となりました。学内での認知も向上し、問い合わせや感想などをもらえるようになりました。今後も体操会の開催可否の決定に資する情報提供を行うとともに、こうした機会を通じて、キャンパスを取り巻く地下水環境について興味・関心を持ってもらえればと考えています。

こうした調査・研究成果の一部は、10月末の日本地下水学会での発表や、2022年度の卒業研究としても取りまとめられる予定です。

 

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(2020年10月29日更新)大芝生での体操発表に向けて地下水位情報を共有する

(2021年11月19日更新)【気象観測室】今年度も体操会に向けて大芝生の地下水位情報を共有しました

 

文・写真:吉川 慎平(環境文化創造センター長・最高学部教員)・写真:鈴木 祐太郎(水文・気象観測室リーダー・最高学部4年)

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