7月28日(日)~9月13日(金)まで、東京都小平市の職業能力開発総合大学校図書館で「崖(ハケ)と湧水が創った武蔵野の文化-鈴木遺跡、うどん、そして湧水発電-」と題した企画展が開催されました。展示の中で、自由学園の旧・落合川水力発電所についても紹介されました。
旧・落合川水力発電所は、昭和初期に東久留米市内を流れる湧水河川の落合川筋に、自由学園が教育目的で水車小屋を改造し設置した、出力3.5kwという小規模ながら当局の認可を得た本物の水力発電所でした。当時の女子部・男子部の生徒が専門家の指導を得ながら、計画から建設・運転までを担った自由学園の「実学」の一例です。
企画展開催に際し、水力発電所の詳細については、吉川が2012年に取りまとめた『自由学園「旧・落合川水力発電所」について(東久留米の水と景観を守る会会報収載)』を参照いただきました。学園の過去の教育実践に注目していただき、なおかつ今日的な価値を見出していただき、大変有り難い機会となりました。
なお、学園では近年も、旧男子部で校内の排水を利用した小水力発電への挑戦が行われています。
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職業能力開発総合大学校図書館企画展で旧・落合川水力発電所が紹介されています
男子部中等科・高等科「小水力発電への挑戦」(自由学園年報22号,2018)
男子部中等科・高等科「小水力発電への挑戦 PartⅡ」(自由学園年報24号,2020)
文・写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)