2021すいせん図書 第4回 /図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

2021すいせん図書 第4回 /図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

図書館 お知らせ・近況

2021すいせん図書 第4回 

2021年8月9日


すいせん図書も第4回になりました。学園の中も静かに夏の時間が過ぎています。皆さんお家で過ごすことが長くなっていると思いますが、じっくり生活するのも貴重な体験になるでしょう。今回のレファレンスブック紹介は、「家庭科」。いつもしている調理のなぜ、どうしてをおうちの方とゆっくり調べてみるのも楽しいですよ。

2021すいせん図書 第3回 はこちらから

 

【すいせん図書 2021-4】

数学科 T先生から
『声に出して読みたい日本語』 齋藤孝著 草思社
音読してみませんか、という本です。1ページだけでもよいです。気になったものを音読してみませんか。そして、覚えて、自分の財産にしませんか。「日本語の宝石を~身体に埋める」(著者前書きより)経験をしてみませんか?

 

『定刻発車』 三戸佑子著 新潮文庫
鉄道に関するジャーナル何故日本の鉄道は正確か、を中心に鉄道全般を考察した本。鉄道好きには必見。

 

 

『エンド・オブ・ライフ』 佐々涼子著 集英社
本の帯より「『命の閉じ方』をレッスンする。200名の患者を看取った看護師は、自らの死をどう受け入れたのか?」在宅での終末医療を描くノンフィクション。

 

 

『オイディプス王』 ソポクレス著 岩波文庫
ギリシャ悲劇です。古典中の古典。短いですが、歯ごたえのある読書を望む人。今を生きることを励ましてくれる内容が詰まっていると感じました。

 

 

そのほか、T先生の普遍的な推し本です。
『吾輩は猫である』 夏目漱石著 新潮文庫
『坊ちゃん』 夏目漱石著 新潮文庫
『柿の種』 寺田寅彦著 岩波文庫
『日日是好日』 森下典子著 新潮文庫
『二年間の休暇』 ジュールベルヌ著 岩波少年文庫
『飛ぶ教室』 ケストナー著 岩波少年文庫
『チップス先生さようなら』 ヒルトン著 新潮文庫
『西の魔女が死んだ』 梨木果歩著 新潮文庫
『ホビットの冒険』 トールキン著 岩波少年文庫
『三国志(全8巻)』 吉川英治著 講談社文庫
『ナルニアの国物語』 C・S・ルイス著 岩波少年文庫
『詭弁論理学』 野崎昭弘著 中公新書
『意味がわかれば数学の風景が見えてくる』 野崎昭弘 他 著 ベレ出版
『オイラーの贈り物』 吉田武著 東海大学出版部

 

英語科 M先生から
『三河雑兵心得 1~5』 井原忠政著  双葉文庫
今、最も話題になっている時代小説です。農民上がりの主人公 茂兵衛が、幾多の人との出会いと戦を経て成長していく話です。歴史小説は武将や力のある部下の活躍する話が多いのですが、一介の足軽が戦を経ていく話はとても珍しいものです。鎧一つでも様々なエピソードがあります。また、登場人物は歴史上の武将だけでなく、茂兵衛の周りにいるユニークな足軽たちです。とても人間くさくて、三河弁の生き生きした会話も楽しいです。茂兵衛さんが出世していく様子は読んでいて思わず笑みがこぼれます。全5巻の本ですが、激動の戦国時代を追いながらあっという間に読めてしまいます。大人も子供も引き込まれるテンポの良い小説です。

 

学部生から
『おうちでシェフ味 人気のアジアごはん』 世界文化社
おうち時間が増えそうな夏休み、毎日同じような献立で飽きちゃいそうだなと憂鬱なそこの貴方!おうちごはんでアジア旅行してみませんか?下ごしらえから作り方が写真付きで分かりやすい上、各国シェフ監修のメニューを約130種類掲載!暑い夏を美味しいアジアン料理で乗り切りましょう!

 

 

【レファレンスブック紹介】
レファレンスブックとは、参考図書=調べ物をするための本です。参考図書棚には百科事典や国語の辞書のほかに、さまざまな分野の調べ物に役立つ本があります。その中でちょっとおもしろい事典・図鑑を紹介していきます。今回は家庭科です。
学園の図書館には、料理関係の本がたくさんある。学園では食の学びを大切にしているし、皆さんが日常的に調理をするから。さまざまな料理やお菓子の本だけでなく、調理や食材にも事典や図鑑がある。
大きな食材事典は『食材大図鑑』 学研全4冊。少し前の本だが、一つひとつの細かい食材の確実な情報が載っている。『料理材料大図鑑 Marche』 講談社 2001年 も、調味料や乾物、香辛料まで情報満載。『調理の基本大図鑑』 『製菓の基本大図鑑』 『パンの基本大図鑑』 講談社は、基本大図鑑だけあって、一般的なお料理の本より写真も手順もくわしい解説付き。他にもハーブや発酵食品、乾物など、それぞれの大図鑑がある。
私は「料理は科学」という考え方に共感する。『料理の科学大図鑑』 河出書房新社 2018年 はとてもおもしろい。写真や図が多くて見やすいし、例えば「フライパンで焼く仕組み」とか、「(米の)水加減の科学」とか、調理をしない人も、食事のなぜ?にたくさん出会える。食材の切り方、包丁使いに興味があったら『プロ仕込み 包丁テクニック図解』 大泉書店  2001年。包丁の種類や取扱い、魚、肉、野菜、果物の切り方に加え、テーブルサービス(丸ごとのローストチキンの切り分け方など)も載っている。魚や肉を切る機会は普段あまりない。スーパーに並んでいるのは切り身ばかり。でも『切り身の図鑑 1.魚 2.肉』 星の環会 2008年 というのもある。切り身や開きで見かける魚の元の姿や、切り身になるまでの流れもわかる。
『くらべてわかる食品図鑑』全5巻 大槻書店 2007年 は、例えば「ナタデココとタピオカ」とか「カフェオレとカフェラテ」とか、違いと一緒に素材や製法もわかる本。食べたものが体でどう働くのかを知りたければ『ひと目でわかる 食べもののしくみと働き図鑑』 創元社 2019年。筋トレもダイエットも正しい食事の知識が基本。
今年も直接海外との交流は難しいが、英語で和食を説明するのには、『和食の英語表現事典』 丸善出版 2016年 もいい。例えば「お赤飯:Red rice」。お赤飯とは何かの説明の次に、●英語で説明するなら ●食文化としての歴史 ●周辺の話題 と続いていて、知らなかった情報がたくさんあってびっくりする。 
夏休みにお料理をする機会も多いでしょう。普段の食事から広がるいろいろなことを知るのに、レファレンスブックを役立ててください。
料理関係の本は、59 食品化学、生化学の本は、49 農産物としての食品の本は、61 の棚です。 
(図書館 K先生)

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